2026年6月|小学5年生授業レポート①_0603_Wed
- 7 日前
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2026年6月3日(水)
台風の影響で学校が休みになっていた様で、いつもよりみんな元気そうでした!
📘 論理国語
テーマ:「助動詞の復習と助詞」
助動詞の種類、体言、用言の意味を再度確認して本日の本題、助詞に進みました。
助詞には四つの種類があります。
格助詞・接続助詞・副助詞・終助詞。
ただ、テキストには「助詞を見て、四つのうちどれかという区別ができなくても構いません」と書いてあり、私も同じ意見です。
「区別を覚えること」自体が目的になっても、あまり意味がない。テストで問われる学校なら覚える価値はあるけれど、まずは「助詞っていうのは、文の中の言葉と言葉の関係を作る、小さくて働き者の言葉だよ」というイメージを持ってもらえれば十分だと思っています。
🏺 長文読解&探究
題 :北斗とお父さんの物語(物語文・小説)
種類:物語文(文学的文章)
語彙:声をひそめる、面食らう、度肝を抜かれる、泡を食う、目を白黒させる、狼狽する、ほんの、奇襲、バツが悪い、決まりが悪い、肩身が狭い、気まずい、サイクルコンピューター
要約:もうすぐ小学校を卒業する十二歳の北斗は、自転車で「冒険の旅」に出たいと願っている。春休みの夜、ベランダでこっそりタバコを吸う父を見つけた北斗は、声をひそめて父に話しかける。父は何度目かの禁煙にまた失敗した後ろめたさから「バツが悪く」、ごまかすようにクリスマスのプレゼントは何が欲しいかと北斗に尋ねてくる。北斗は誕生日にもらったサイクルコンピューターの性能を持て余しており、もっと遠くまで走りたい——そんな冒険への願いを、父との交渉の中で慎重に切り出していく。
今回は、論説文・説明文じゃなくて、文学的文章——いわゆる小説をやりました。
論説文では「筆者が何をどう考えているか」を読み取りますが、小説では「登場人物の気持ちがどう変わったか」を読み取ります。
さらに難しいのは、その心情の変化が鬼滅の刃の炭治郎のように、直接的ではなく間接的に様々な言い方で表現されることです。
●「タバコの先からポロリと灰が落ちる」
これがどんな心情なのかをタバコを吸ったことのない小学生が読み取るのは至難です。
ここでは動画も使いながら、灰がポロリと落ちるとはどういうことかを見てみました。
意外にたばこの灰って長く伸びますよね。
そのうえで、本文に戻ります。
「タバコの先から灰がポロリと落ちるというのは、お父さんがタバコを吸うのを忘れて、ただじっと北斗の話を聞いていた、ということなんだよ。集中して長い時間が経ったから、灰が自然と落ちた」。
「お父さんは、集中して北斗の話を聞いていた」とは、どこにも書いてありません。
でも、灰が落ちた、というたった一つの事実から、それを読み取ることができますね。
●「何度目かの禁煙失敗だから、チャンス」
物語の核心に近いところで、こんな一文が出てきます。
「これで何度目かの禁煙失敗で、だから北斗はチャンスと思った」。
なぜ、禁煙の失敗が「チャンス」になるのか?
ある子は「お父さんがイラついてるから?」と答えてくれました。
もう少し細かいところまで踏み込みます。
おそらく、お父さんはタバコをやめると宣言して、また失敗してしまった。だから、北斗にバレたくないし、責められたくない。だから「バツが悪い」と書かれているんだよ、と伝えました。
そこで「バツが悪い」を取り上げました。
「悪いことしたわけじゃないんだけど、なんとなく気まずい状態。知り合いだと思って声を掛けたら、知らない人だった——みたいな感じも、バツが悪いだね」。
決まりが悪い、肩身が狭い、気まずい——同じような言葉も並べて確認しました。
そして父は、自分から先に「クリスマスに何が欲しい?」と話題を変える。
これは父からの「ごまかし」であり、北斗にとっては狙い通りの展開です。
少し大人の事情が入った場面ですが、こういう機微を読み解く時間こそ、文学を読む醍醐味だと思っています。
●探究①:タバコの依存性とコスト
物語の背景にあるのは、お父さんの「禁煙失敗」です。
ここから自然と、タバコがなぜそんなにやめられないのか、という探究に広がりました。
キーワードは「依存」。
ある子が「ニコチン中毒?」と発言してくれて、「そう、依存性だね。吸っていないと吸いたくなっちゃう。」
そしてもう一つ、お金の話もしました。
「酒もたばこもしなければベンツ買えたわ」というセリフは良く聞きますがこれを解説してみました。
今、タバコは一箱700円ほど。一日二箱吸う人なら、一日1,400円。30日で約4万2千円、一年でおよそ40〜50万円。十年吸い続ければ500万円——これは想像以上の額です。
「やめたい人が多いんだよ、本当は」と伝えました。
健康にも、お財布にも、響く。それでもやめられないのが「依存」という怖いところだ、と。
ここまで読めてはじめて、「お父さんが何度も禁煙に失敗しているから、チャンス」という表現が理解できます。
●探究②:サイクルコンピューターって何だろう
本文には「誕生日にもらったサイクルコンピューター」が出てきます。
聞き慣れない言葉なので、その場でWebで調べて一緒に確認しました。
自転車に取り付けて、走行速度・走行距離・ペダルの回転数・心拍数までを測れる機器です。
有線タイプとワイヤレスタイプがあって、最近はGPS付きのものまであります。
ある子は「あ、調べたことある!」と教えてくれました。
「これがあるのに、近所しか走れないんじゃ物足りないよね」——北斗の不満の出どころを、実物を見ながら確かめました。物語の「何が不満なのか」が、ここで一気にリアルに見えてきました。
🧠 クリティカルシンキング
テーマ:「問いを立てる力」
クリティカルシンキングは、新しいテーマに入りました。
「問いを立てる力」です。
●「ふーん」「そういうものなんだ」で終わったら、思考停止。
最初の題材は、シンプルな一文です。
「太陽系の中で生命が確認されているのは、地球だけだ。しかし、火星や木星には水があるかもしれないと言われている」。
「これを読んで『ふーん』で終わっちゃダメ。じゃあ、どう質問する?」と問いかけました。
ある子が「なんで水があるって言われているの?」と質問を出してくれました。
「いい質問!どうやって確認したんですか?って聞ける」と返して、ここから一気に質問を量産していきました。
「太陽系って何ですか?」——惑星は水・金・地・火・木・土・天・海だけど、土星や木星の衛星まで含めて言っているの?
「生命って何ですか?」——人間みたいな宇宙人?それともバイ菌や細菌みたいなもの?ウイルスは生命?
「いつの話ですか?」——去年?十年前?それとも何百年前から言われているの?
「火星や木星に水があるかもしれない——だから何ですか?」——筆者は「生き物がいるかもしれない」と言いたいの?それとも別のこと?
一つの短い文章から、これだけ質問が出てきます。
このように問いを作っていくと、文章そのものからいろんな情報を引き出せたり、『つまり何が言いたいんだろう』というのを明確にしていくことができます。
●質問は三種類に分けられる
ここから、質問を整理する枠組みを紹介しました。
質問は、大きく三つに分けられます。
①意味の問い
②情報の問い
③論証の問い
●問いを立てる力は筋トレと一緒で、やり方を知っていてもできない。
常にこんなことは考えていられませんが、文章を読むときや、人の話を聞くときに使います。
筋トレと一緒で、日々やらないと身につきません。
ということで、まずは文章読解の宿題で読む文章について、5個以上の質問を考えてくることを宿題にしました。どんな質問が出るか楽しみです!
次回は、問いに「良い問い(質問)」「価値の高い問い(質問)」はあるか?
みんなの宿題をもとに議論していきたいと思います。
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