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2026年3月|小学3年生授業レポート①

  • 3月12日
  • 読了時間: 5分

更新日:3月21日

📘 論理国語

テーマ:「理由と結果」の構造/「思い出す努力」の重要性

「だから」と「なぜなら」をキーワードにして、文章の中から「理由」と「結果」を読み取る練習をしました。

一度学んだ内容なので、「"だから"の前が理由?後ろが理由?」と問いかけてみると、

「後ろ!」「え、前でしょ!」「忘れた!」

と様々。

「覚えていなくても大丈夫。簡単な文を自分で作ってみればいい。"お腹がすいた。だから、ご飯を食べた"——こうすると、"だから"の前が理由だってすぐわかるね!」

私は、こういうことは覚えるものではないと思っています。 数学でも物理でも社会でも、原理がわからないまま詰め込んだ記憶には限界がある。だからこそ、"いざとなれば自分で思い出せる方法"を身につけておくことが大切です。

「思い出したら勝ち」という勉強法

勉強の場面で「あれ、どうだったっけ?」となることは誰にでもあります。そのとき、すぐに答えを見るのではなく、少しだけ"思い出す努力"をすることが大事です。

ちょっとの間「どうだったっけな〜?」と粘ると、たまに自力で思い出せることがある。その瞬間に、記憶と理解はぐっと定着します。自力で思い出そうとする負荷そのものが、脳を鍛えるのです。

「脳の神経細胞のつながりが太くなるイメージ」と話すと、

「星座みたいな感じ?」

とある子が言いました。

自分の知っているものと結びつけて理解する——この「知識と知識をつなぐ力」こそ、長く記憶に残る学びの形だと思っています。


🏺 長文読解&探究

題:「クジラのおなかからプラスチック」(保坂直紀 著)

語彙:マイクロプラスチック、漂う

種類:説明文


要約問題では多くの子が正解していましたが、「なぜ他の選択肢がダメなのか」を説明するとなると、一気に難しそうな顔に。

時間をかけて一緒に考えていくうちに、「(筆者の意見など)大事なところが入っていないんだ!」と気づく子が出てきました。問題に正解することと、理解していることの間には大きなギャップがある——そのことを見逃さないよう、授業を設計しています。



◉ 探究:マイクロプラスチック問題を深掘りする

① 分解されないプラスチックの脅威直径5ミリ以下のマイクロプラスチックは、海の中で分解されず、半永久的に漂い続けます。


② 食物連鎖による人体への影響プランクトンに似た大きさのため、小魚が誤食します。それが大きな魚へ、そして人間へ——食物連鎖の仕組みを通じて、最終的に私たちの体にも入ってくる可能性があります。


③ 探究の入り口を広げるこの題材には、さらに深く考えるための「問い」がいくつも眠っています。

  1. マイクロプラスチックはどこから生まれるのか?

  2. プラスチックはなぜ分解されないのか?

  3. 食物連鎖とはどんな仕組みか?

  4. マイクロプラスチックが人体に入るとどうなるか?

  5. プランクトンはどんな生き物か?

  6. 海のプラスチックごみを世界・日本はどう減らそうとしているか?

「なぜ?」「どうなる?」という言葉が自然に多用されているのがわかります。これが探究の出発点です。

今後の授業では、思考をさらに深める4つの問いも紹介していく予定です。

「Why?(なぜ?)」「Really?(本当に?)」「So What?(だから何?)」「What else?(他には?)」

この4つの問いを習慣にできると、どんな文章・出来事に対しても自分の頭で考え続けられる力になります。



🧠 クリティカルシンキング

テーマ:「クラス対抗リレーの補欠、誰を選ぶ?」

今週から新しいケーススタディ「桜山小学校のリレー選手選考問題」に入りました。ケーススタディを授業に取り入れるのは初めての試みで、私自身もワクワクしています。そして、間違いなく超難しいです。


◉ ケースの内容

小学校最後のクラス対抗リレー。8名が選ばれたものの、そのうち1名が怪我をしてしまいます。

補欠から選ぶのは次の2人。

  • 西村くん:タイムは速いが、バトンパスに課題あり

  • 木下さん:タイムは劣るが、バトン技術はクラス一。去年の運動会で転倒してしまった悔しさを抱えている

「タイムで決めるべき」という中川くん、「これまでの努力を認めるべき」という石井さん、「バトンパスの技術を活かすべき」という高橋さん——様々な立場の意見が交錯します。

ミーティングの司会を任された佐藤くんの立場に立ち、どちらを選ぶべきか、自分の頭で考え、言葉にするのがテーマです。


◉ このケースが難しい理由

生徒たちはまだ気づいていませんが、このケースには巧妙な仕掛けがあります。

どちらを選んでも、必ず否定される人が出る**「ジレンマ」の構造**。相手の気持ちに寄り添うだけでは答えが出ない。感情論でも、タイム一辺倒でも、どこかが崩れる。

これは「道徳の授業」とは一線を画します。相手を傷つけないように配慮しながらも、必ず結論を出さなければならない——これが現実社会の難しさであり、このケーススタディが目指すものです。


◉ ケーススタディとは何か

ケーススタディとは、実際に起きた(または起きうる)状況を題材に、「なぜそうなったのか」「どうすればよいか」を自分の頭で考える学習法です。もともとはハーバード大学ビジネススクールで広まった手法で、現在は医療・法律・経営など、「正解が一つではない分野」の教育で広く使われています。

太郎塾のクリティカルシンキングでは、このケーススタディを小学生向けにアレンジして取り入れています。

教科書の問題と違い、「絶対にこれが正解」という答えはありません。大切なのは、事実を整理し、自分なりの根拠を持って考え、言葉にするプロセスです。この積み重ねが、社会に出ても通用する「自分で考える力」の土台になります。

国語力・クリティカルシンキング・ロジカルシンキングを身につけながら、それらを駆使して問題を解決していく旅——一緒に出かけましょう!


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