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2026年3月|小学3年生授業レポート②

  • 3月19日
  • 読了時間: 7分

更新日:3月21日

3月も半ばを過ぎ、春の気配がいよいよ近づいてきました。子どもたちはいつもどおり元気いっぱいで、今週も濃い授業になりました。


📘 論理国語 ― 理由と結果の関係/要約のきそ


今週の論理国語では、「理由を考える(因果関係)」と「要約のきそ」の2つのステップに取り組みました。


まず因果関係のパートでは、「だから」「なぜなら」といった言葉を手がかりに、文章の中から「原因」と「結果」を見つけ出す練習をしました。歩道や公園の入り口に自転車がたくさん止められているのはなぜか——という身近な文章を題材に、「自転車を置く場所がとても少ない」という原因と、「歩道に自転車があふれる」という結果のつながりを読み取っていきます。


この文章を通して「何かが起きたとき、まず“なぜそれが起きたのか”を突き止めないと、改善する方法にたどり着けない」ということを学びました。

「お腹を壊しました。なぜ? 床に落ちたポテトチップスを食べたから。じゃあそれを食べないようにしよう」

——こういう因果のつながりを日常の中で考えられるようになることが大切なんです。

ある子が「テストで点が取れなかった原因を分析するってこと?」とすぐに自分のことに結びつけていて、嬉しかったですね。


続いて「夕焼けが綺麗だと翌日は晴れる」という天気の文章にも挑戦。

日本の天気は西から東へ変わるので、西に沈む夕日が綺麗=西の空に雲がない=その晴れた天気がこちら(東側)にやってくる、という論理です。

みんな文は読めます。

ただ理解が難しい。

その理由は、知識量の問題もありますが、この文章の中にある論理(ロジック)が読み取れていないからです。

今回は因果関係です。

「文字は読めても意味が理解できない」という状態を子どもたちが体験する場面でもありました。

おそらく、今までもそういう経験があったと思いますが、「なぜ理解できないのか?」が少しでも理解できるようになると嬉しいです。


要約のパートでは、「文章の中で一番言いたいことはどれか」を見つける練習をしました。

「だから」の前後で、文章が2つに分かれているという構造を学びました。

「だから」の後に来る文が筆者の一番言いたいことだよ、という原則をおさえたうえで、スポーツ選手の筋肉についての文章で実践。

ある子が「だからの後ろがメインってことか!」と目を輝かせていたのが印象的でした。


🏺 長文読解&探究

・書籍:「しごとのお話」

・語彙:職業、衣食住、社会、手分け

・種類:説明文


今週の読解は、「人が働く理由」をテーマにした説明文です。

なかなか深いものがあります。


この文章では、仕事を「お金がもらえる仕事」と「お金がもらえない仕事」の2つに分けています。

授業の冒頭で問いかけてみると、即座に答えてくれました。

文章を俯瞰的に見れてきている証拠だと思います。


私が文章読解の際に時折強調しているのは「こういう考え方もある」ということです。

子どもの頃は特にいいことも悪いこともスポンジのように吸収するので、

見聞きしたものが全てであり、正しいと思いがちなのが懸念点です。

それもあり「そうとも限らない、この本を書いた人はそう言っている」ということが分かるということを強調します。

これもクリティカルシンキングの礎です。


また授業では文章中に現れる「目的と手段」という連鎖を読み取りました。

「お金を稼ぐために働く。じゃあ、お金を稼ぐ目的はなんて書いてある?」と聞くと、「物を買うため」「生きるため」と返ってきます。

「じゃあ生きるために何が必要?」と重ねていきました。

この文章は目的から手段が以下の連鎖になっています。

生きる←モノを手に入れる←お金←仕事。

(生きるためには、モノが必要。モノを手に入れるためには、お金が必要。お金を手に入れるためには、仕事が必要。という連鎖) こういう構造が読み取れるようになってほしいなぁと思いながら授業をしています。


次に、文章中にある「食べる、安心して眠れる、お風呂も入って、服も着る。」

これを三字熟語でなんて言う?

衣食住とすぐ答えてくれた子がいました。

私が「依食住」と書くと「ニンベンいらないんじゃない?」と指摘されました。(恥)

集中している証拠ですね!


さらに探究として、「お金を稼ぐ方法」について話を広げました。

金持ち父さんに出てくる内容です。

お金を稼ぐ方法には4つあります。

①サラリーマン(給料をもらう人)

②自営業(自分で商売する人)

③会社の経営者(人に働いてもらう人)

④投資家(お金に働いてもらう人)

——この4つを紹介すると、子どもたちは興味津々。


「経営者って、自分が働かなくてもみんなが持ってきたお金を集められるの!?」と驚いたり、

「お金でお金を買えますか?」と食いついてきたり。

「例えばマンションを建てて、人が住んでくれたら、自分が働かなくても家賃が入ってくるよね」と説明すると、「すげえ!」と目を丸くしていました。


ここで重要なのは、①②から③④ヘのシフトです。

「自分が止まると収入も止まるかどうか」という大きな差があります。

学校や塾では決して教えてくれません。


また「価値って何だろう?」という話にもなりました。

・鉛筆は字が書けるから価値がある。削られていない鉛筆には価値がない。

・キミにとっての大切なボロボロのぬいぐるみは、お店では0円かもしれない。でもそれは価値がないのか?

・じゃあダイヤモンドと空気、どっちが価値がある?——「生きるって意味だと空気だけど……」と悩む子どもたち。空気はタダで、ダイヤモンドはめっちゃ高い。ということはダイヤモンドの方が価値があるのか?

・「レアだから価値があるの? 時間をかけて作ったから価値があるの?」と、価値にはいろんな側面があることを一緒に考えました。


大人にとっても難しいテーマですが、こうした「答えのない問い」に触れること自体が、考える力の土台になると思っています。


🧠 クリティカルシンキング ― リレー選手の補欠問題(ケーススタディ)


今週のクリティカルシンキングは、こんなお話です。


6年生のクラスでリレーの選手をタイム上位から8人選びました。

ところが、そのうちの1人・田口さんが足を怪我してしまいます。

さて、補欠として誰を選ぶべきか——。


まず子どもたちにこの状況を伝えて、「何か気になるところはある?」と宿題の内容を聞きました。

すると、ある子がすかさず「運動会10日後なのに、1週間で治るんだったら出られるじゃん(そう書いてある)。なんでわざわざ補欠を決めないといけないの?」と指摘。

これ、とても鋭い着眼点なんです。

多くの人は「誰を補欠にするか」という問題にすぐ飛びつきがちですが、その前に「そもそも補欠を決める必要があるのか?」を疑うことが大事。


別の子は「先生がクラスで一番バトンパスがうまいって言ってるけど、それって本当なの? 先生の言うことって事実なのかな」と疑問を投げかけました。

「お父さんが言ってたよ!」私は是非家族で考えてほしいと思っているので、全然OKです!

これもすごく大切な視点です。

「先生が言ったから正しい」と思い込まずに、「自分の目で確認したのか?」と問う姿勢。

ただし、「全部自分で確かめないと信じない」となると、日常生活が大変になりますよね。


「この前買ったベイブレードはどうしてそれを選んだの?」

「Youtuberが強いって言ってたから!」

「じゃあ、体育の先生は信じないのに、Youtuberは信じるのはどうして?」

「あ、、、確かに。。。」

情報を鵜呑みにしない大切さと、ある程度信頼する必要性のバランスを、笑いながら考えました。


ここで「完全情報ゲーム」と「不完全情報ゲーム」という概念も紹介しました。

将棋やオセロは盤面・持ち駒が全部見えている完全情報ゲーム。

ポーカーや麻雀は相手の手札や山に何があるか見えない不完全情報ゲーム。

「今回のケースは、全部の情報が揃ってないよね。だから難しいし、だから面白い」。

そして世の中は不完全情報の世界です。だからこそ正解が一つに定まらない。


——この感覚を子どもたちに持ってもらいたいです。


来週の宿題は、このケースの中にある「思い込み」を見つけてくること、そして「本当に解くべき問い」は何かを考えてくることです。

「木下さんと西村くん、どっちを選ぶか」の前に、「本当に考えないといけないことって他にあるんじゃない?」という問いかけです。

来週の議論が楽しみです。



太郎塾では、ただ国語の問題を解くだけでなく、「なぜ?」「本当に?」と考え続ける力を大切にしています。

「うちの子にもこんな学びを体験させたい」と思われた方、ぜひ一度体験授業にお越しください。 体験授業の予約はこちら↓ https://t-serendip.hacomono.jp/home

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