2026年4月|小学4年生授業レポート②
- 4月9日
- 読了時間: 7分
桜も見頃を過ぎましたが、教室の中は相変わらずの熱気でした!
📘 論理国語
テーマ:対比関係(反対語)
前回までの「抽象⇄具体(イコールの関係)」を復習した後、今回は「イコールじゃなくて"逆の言葉"」——対立語の練習に入りました。
和風と洋風、開けると閉める、薄いと濃い……テンポよく進んでいたのですが、「薄い↔濃い」で教室が一気に盛り上がりました。
ある子が「薄いの反対」を「しつこい」と間違える場面もあり、みんなで「それは違うでしょ!」と楽しく訂正し合っていました。
笑いの中で言葉の意味が自然と定着していく、いい瞬間でした。
🏺 長文読解&探究
・題 :佐々木洋『ぼくらはみんな生きている』(講談社)より「アブラコウモリ」(説明文)
・語彙:アブラコウモリ、中でも、挙げる、ヒートアイランド現象、アスファルト、発散/収束、蓄える、非常に、年々、元日
・要約:日本に生息する多くのコウモリの中でも、都会で急増しているアブラコウモリ。なぜ東京都心部のような場所で増えているのか?——ヒートアイランド現象による都市の温暖化と、それに伴うエサ(昆虫)の増加を原因として説明している文章です。クリスマスや元日の夜でも元気に飛び回るほど、都会は彼らにとって住みやすい世界になっています。
まず冒頭の一文。「日本では多くの種類のコウモリが見られる。中でもアブラコウモリは……」
「この"中でも"って、何の中?」
ある子は「日本の中?」、別の子は「コウモリの中で一番ってこと?」と迷い始めます。
「コウモリっていうものがいて、その中にアブラコウモリっていうのがいるんだよ。で、こいつの話なんだなっていうことがわかるといいね。」
文章の最初で「誰(何)についての話か」を正確に捉えること。
ここを曖昧にしたまま読み進めると、あとで何がなんだかわからなくなります。
問題が合っているかどうかより、ちゃんと文章が読めていることの方がずっと大事——これは繰り返し伝えていることです。
音読を進めると、「ヒートアイランド現象」が登場。
「アスファルトってわかる?」と聞くと、「道路に敷かれてるやつ!」「キラキラしてる!」「地面の黒いやつじゃん!」と、
自分の体験から言葉をつかもうとする姿が見られました。
都市の温暖化の原因として本文では2つ挙げられています。
①昼間にアスファルトやコンクリートが蓄えた熱が夜になっても発散されにくいこと、
②自動車やエアコンの室外機などが24時間熱を出し続けていること。
この2つを本文から正確に読み取る練習では、接続助詞の「と」に注目しました。
「"〜ことと、〜こと"——この"と"でスパッと分かれるんだよ。」
次に、「発散」という語彙が出てきたのでその対義語として収束を学びました。
ある子が「抽象と具体にも似てる」と気づいたのは、まさに知識を転用する力を感じます。
「地頭力」という本で、こういったつなげる力の重要性を説いてますね!
●文章の構造を掴む練習のために、段落構成の確認もしました。
「段落って何?」と聞くと、「隙間がある場所!」「下がってる場所!」「へこんでる場所!」と、感覚的にはわかっています。
5つの段落を「問い→原因の提示→原因の詳説→結果→まとめ」という構造に整理しました。
「段落ごとに何が書いてあるかがわからなかったら、文章を読んでることにならないからね。」
ちょっと厳しい言い方ですが、ここは妥協できないポイントです。
"なんとなく読む"ではなく、構造を意識して読む。この習慣が読解力の土台になります。
さらに、「彼ら」という指示語が誰を指すかを特定する練習も。「彼らって誰?」と聞くと、「コウモリ?」「アブラコウモリだな!」と、本文に立ち戻って確認する姿勢が見られました。
●探究:「年々増える」って、どう増える?
「年々ってどういう意味?」——「毎年毎年ってこと!」と即答。
「じゃあ、増えるってどういうパターンで増えると思う?」
まっすぐ増える、階段みたいに増える、という意見に加えて——
「1回めっちゃ上がったんだけど急に下がる……で最終的になんかでかくなる。」
単調ではない増え方を提案してくれた子もいました。
紹介したのは以下の増え方(この言葉は使っていません)
①増え方が一定(一次関数)
②増え方が増える(二次関数、指数関数)
③増え方が減る(対数関数みたいなもの)
微分した時の値、つまり増え方の変化に注目してもらいました。
「増え方にもいろんなパターンがあるんだよ。最初にグッと伸びてあとは伸びにくくなるパターンもあれば、最初はゆっくりだけど後から伸びるパターンもある。
②を目指したい。だから"基礎を大事にしなさい"っていうのは、こういうことなんだよ。」
スポーツでも勉強でも、基礎を固めた人ほど後半に力を発揮する——抽象的な概念を子どもたちの経験と結びつけて伝えました。
ここはなぜかみんな集中して聞いている様に見えました。
「年々」という一語から、ここまで思考を広げられるのが、この授業の面白いところです。
●コウモリについて
①コウモリは約6000種いる哺乳類の中で唯一、「はばたき飛行」をできる生き物。
では羽ばたかずに飛ぶ哺乳類は?
②約1318種からなり、げっ歯類に次ぐ哺乳類第2の目で、世界の哺乳類種の約20%を占めます。
つまり哺乳類の5種に1種はコウモリ。
③ちなみに、げっ歯類は約2,360種で約40%。
④つまり、哺乳類の60%はげっ歯類またはコウモリ。
では、ヒトは何種類?
「え、それは現在ってこと?現在なら、一種類だけど昔は何種類かいたはず!」
小学4年生でそんなことを知っているのは驚きました!
どこでそんな勉強しているのか不思議です。
⑤なぜコウモリはぶら下がるのか?
⑥地上に落ちるとなぜ、コウモリは危険なのか?
という面白い話もして盛り上がりました。
●時間的制約でできなかった話
・「種」はどう数えるのか?
・コウモリやげっ歯類はなぜそんなに種が多いのか?
🧠 クリティカルシンキング
テーマ:引き続きクラス対抗リレーの選考問題
今回は、前回最上位の「考えるべきこと」として設定したクラス対抗リレーの目的(目標)を考えてきてもらいました。
いろんな目的の候補が出ました。
「勝つこと」
「メダルをとって下級生に自分たちを目標にしてもらうこと」
「クラスの絆を深めること」
「みんなが納得すること」
「自分の実力を発揮すること」
いくつか取り上げてみんなで議論したのですが、この中でも目的と手段に分けることができます。
主従関係が発生しています。
なるほど!と目を輝かせる子もいたり、ポカンとしている子も居ます。
そう簡単に腹落ちさせるのは難しいです。
気になったので宿題にかけている時間についてみんなに尋ねてみました。
・40分くらいかかった!
・授業が終わって色々おぼえているうちにやったから20分くらいで終わった!
・今日15分くらいやった!
この回答だけでもこの課題の姿勢が分かります。 実際に授業中の発言の質に効いてきます。
私自身も正確に伝えていなかったので、取り組み方を改めて生徒には伝えました。
クリシンの宿題は学校や塾の計算ドリルとは全く異質です。
答えがなく、いくらでも考え続けられるため、どれだけこの課題に向き合い、思考を投入したか・時間をかけたかが重要です。
私が学生だったころは、机に向かっていない時、ベッドに入って寝落ちするまで、ずーっと頭のどこかで考えていました。
今なら短時間で80点くらいは取れるようになっていると思いますが、それ程難しく、深いものです。
もちろんそこまでやれとは言わないですが、計算ドリルなどとは全く異質であること、授業当日にちゃちゃっと終わらすものではないことを伝えました。
週1回の授業で得られる効果は限定的です。
日々ふとした瞬間に考えることが重要です。
成長速度の差は資質や才能もありますが、「集中する(簡単にあきらめない)」「ちゃんと話を聞く」「自分の頭で考える」「字を丁寧に書く」「やってみる」「改善点を自分で考える」などの基本的な努力・心がけの積み重ねから来るのではないかな?と思います。
太郎塾では体験授業を随時受け付けています。
「国語力・好奇心・考える力」を育てたいとお考えの保護者様、お気軽にお問い合わせください。

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