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2026年5月|小学4年生授業レポート①_0513_Wed

  • 5月14日
  • 読了時間: 8分

2026年5月13日


📘 論理国語

テーマ:主語・述語の復習と、新しい要点「目的語」の導入


宿題の答え合わせからスタート。

「姉は 応援団員 です」のような例文を、一つひとつ確認していきました。


ある子が「述語、なし!」と即答してくれたところから、深掘りが始まりました。

「『〇〇は〇〇です』のときの『〇〇です』が述語だよ」と、いくつか例を重ねて整理。

そして、「主語は省略されることがあるけど、述語が省略されることはない。日本語は、述語がないと意味が伝わらない」というルールに着地しました。

地味ですが、文を読む・書くときの土台になる大事なルールです。


後半で、新しい文法事項として「目的語」を導入しました。

「主語・述語だけだと、足りないことがあるよね。『フクちゃんが とる』って言われても、『何を?』ってなるでしょ。その『何を』『何に』にあたる部分が目的語だよ」と整理しました。


そのうえで、述語→主語→目的語の順で抜き出す練習問題に取り組んでもらいました。

「えっ、述語と目的語を逆にしてた、全部違った!」と慌てる子もいて、答え合わせのたびに教室が動きます。

「述語に対してくっついているのが目的語」「主語は『〜は』『〜が』」と、何度も口に出しながら見つけ方を体に入れていきました。


まだ「主語」「述語」「目的語」を見つけるのが苦手な子は復習と訓練が必要です。


🏺 長文読解&探究

題:おもちの大研究

語彙:備わる、名残、霊力、太平洋戦争

要約:日本には全国各地でつくられるおもちが数えきれないほどある。年中行事や誕生日のように、大きく分ければ「特別な日(ハレの日)に食べるおもち」と「ふだんの日(ケの日)に食べるおもち」がある。特に「もち米だけでついた白もち」は、つい四十年前ごろまで、特別な日にしか食べられない貴重な存在だった。その理由は二つ──①もちには「ばれいか(霊力)」が備わっていると考えられた名残、②米そのものをすべての人が食べられるようになったのは太平洋戦争が終わってから(約六十年前)のことだから、と説明されている。普段食として食べられていたのは、うるち米やくず米、青米(シイナ)に他の穀類を混ぜたもち(きびもち・あわもち・もろこしもち・ひえもちなど)だった。


宿題のチェックから始めました。


宿題の出来具合を確認するために、みんなのノートを確認しました。

良くも悪くもすごくばらつきがあります。


すごく一生懸命宿題に取り組んでいる子のノートをみんなに見てもらいました。

「これを目指そう!」と、改めて基準を明確に伝えました。


来週のノートが楽しみです。

キレイに書くことは目的ではなく、自分の頭に入れること、事前に授業の準備をして授業の時間の質を向上させることが目的です。


ここで、参考までに『国語ゼミ』(東京大学の先生が書いた、大人向けの国語本)の一節を紹介しました。

「要約の練習は、国語力を鍛えるもっとも効果的な方法である」

要約をここまで本気でやらせる小学生の塾は、なかなかないと思います。


「国語って、ゼロ歳から百歳まで使うんだよ。だから『何年生だからこれ』っていう線引きは、正直あんまり関係ない」と話しました。

学年でテキストを分けない事が、特に国語においては大事だと思っています。

できる子はどんどんやればいいし、苦手な子は下の学年からじっくりやればいい。

最終的にできるようになればいい。

学びを現在の学年で縛るべきではないと思います。


その後、各段落の要約をみんなで作っていきました。


ここからが今日の核心でした。

「白もちが特別な日にしか食べられなかった理由、二つ書いてあるよね。これを読んだとき、何か思わない?」と問いかけました。


すると、ある子が即座に反応してくれました。

「あ、なんか丸2(理由②)、ちょっと変。時間を言ってるだけで、理由になってない」

誰の誘導も待たずに、自分で本文の論理の飛躍に気づいたわけです。


「そうそう、そういうこと。これを読んだときに、みんなには『意味わからんな』って思ってほしいんだよ。本に書いてあるからって正しいと思い込まない。おかしいなと思ったら、一回立ち止まって考える。そういう視点を持つことが大事だよ」と話しました。


理由①についても掘りました。

「『もちには霊力があるから』って書いてあるけど、霊力があると、なんで食べちゃダメなのか? その説明、本文にないよね?」

ここでも、別の子が考え込んで答えてくれました。

「霊力ってことは、まだ人間が知らない不思議な力。だから、もし人間に危険なことがあったら、まだ知らないし治療もできないし……だから、特別な日のために、とっておく感じかな」

本文に書かれていない論理の空白を、自分の知識と想像力で埋めようとしていました。

このように仮説を立てる力を徐々につけている子も出てきました。


●論理の飛躍:風が吹けば桶屋が儲かる

有名な「風が吹けば桶屋が儲かる」と「butterfly effect」を紹介しました。

風が吹く → 土ぼこりが立つ → 目を悪くする人が増える → 三味線で生計を立てる人が増える → 三味線の胴に貼る猫の皮の需要が増える → 猫が減る → ねずみが増える → 桶がかじられる → 新しい桶が必要になる → 桶屋が儲かる。

「いきなり『風が吹いたら桶屋が儲かるよ』って言われても意味わかんないでしょ? それと一緒で、『特別な日にしか餅を食べないのは霊力があるから』って言われても、その間が抜けてるんだよ」と本文に戻しました。

ついでに「ブラジルの蝶の羽ばたきが、アメリカで竜巻を起こす」というバタフライエフェクトの話も挟みました。

一見無関係に見えるものが、長い因果でつながっていることがある。


読むとき、聞くとき、違和感を素通りしない感覚を育てたいと思っています。


●体験:米の実物観察と、うるち米でもちづくり

読解の後半では、本文に出てきた「もち米」「うるち米」「玄米」を、実物で並べて観察しました。

「これが、ふだん食べているうるち米。これがもち米。これは玄米──皮をむく前のお米だよ」と整理しました。

ある子が玄米を見て「これ、ちょっと色が違う」と気づいてくれました。

そして、授業中につくっていたお餅(うるち米でつくったもの)を、きな粉と砂糖でみんなで食べました。

こういう実験系は盛り上がります。


やや少な目の水でご飯を炊くのがコツです。


🧠 クリティカルシンキング

テーマ:「オットーの斧」──選択肢を自分で作る/前提を疑う


ゴールデンウィーク前から続いている「オットーの斧」のケース。

病気の妻エルザを助けるために金貨10枚が必要な木こりオットーが、湖に落とした鉄の斧の代わりに森の神様から「これがお前の落とした金の斧か?」と問われる場面です。


この日は、宿題として持ち帰った「正直に言う/嘘をつくの二択以外の選択肢」を、みんなに発表してもらいました。


最初に出たのは

「何も言わない(沈黙する)」。

「なんで何も言わないの?」と聞くと、「神様が騙してそうだから」「金の斧って言いながら、金の斧じゃないってこと?」「そう、全部信じない」と返してくれました。

「そもそも、その金の斧、本当に金なのか?」を疑う姿勢です。


次に出たのは「土下座をして、神様にエルザの病気を直接治してもらう」。

「金の斧を介さずに、本丸の願いを直接ぶつける」という発想です。


そして、別の子が「金の斧を借りる」案を出してくれました。

「借りて、それを売って、エルザの薬代にする」と続けてくれたので、私はちょっと意地悪に切り返しました。

「それ、借りパクやん」

教室がドッと笑って、本人も一瞬考え込んだあと、こう言い直してくれました。

「じゃあ、その分働いて何ヶ月後かに、金の斧の価値ぶんのお金を返す」

ツッコミを受けて、自分の案を一段洗練させていく。

「それは、神様にどうやって頼むの?」

「ちょっと貸してくださいって頼む」

借りた後のことは詳細に考えているのに、頼み方は雑なんだなと子供らしい一面笑


さらに、別の子が「ちょっと待って」と切り込んでくれました。

「金の斧って、必ず売れるって前提なんじゃない?」「お金があれば、必ず病気が治るって前提なんじゃない?」

これはなかなか鋭い指摘でした。

議論の前提条件そのものを疑う──クリティカルシンキングの本丸です。

小4でこの目線が出てくるのは、ちょっと驚きでした。


ここで、その考えが仮に浮かんだとして判断に影響するのか?をみんなで考えてみました。

「もし仮に治る確率が99%で、治らない可能性が1%あるとしたら、それでもやる?」「治らない確率が99%で、治る確率が1%だったら?」という議論にも広がりました。

「俺は命が助かるなら、1%でもやるよ!」

リスクとリターンの話まで広がりました。

小4の教室で、自分たちの言葉でここまで議論が立ち上がるのは、見ていて嬉しい時間でした。


最後に、次回の宿題プリントを配りました。

「神様は、『はい』か『いいえ』でしか答えるなと言いました。じゃあ、どっちを選びますか?」

ここまで「第三、第四の選択肢を作ろう」と練習してきた流れで、わざと選択肢を二つに絞り込みました。

「えーっ、エルザのこと諦めようかな……」と頭を抱える子もいながら、みんなプリントを持って帰ってくれました。


選択肢を増やす練習の次は、選択肢を絞られたときに、何を基準に選ぶか。

来週はこの「選ぶ基準」のところを、仕掛けを使って深掘ってみたいと思っています。



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「国語力・好奇心・考える力」を育てたいとお考えの保護者様、お気軽にお問い合わせください。


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