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2026年5月|小学5年生授業レポート③_0527_Wed

  • 5月28日
  • 読了時間: 7分

2026年5月27日(水)


5月の最後の授業になりました。

おやつは赤福。

三重県伊勢市の銘菓ということも勉強しながら食べました。


📘 論理国語

テーマ:「助動詞」——意味を付け加える大切な言葉


前回の形容詞・形容動詞の復習からスタートし、今回は新しく「助動詞」に進みました。

「形容詞は言い切りの形が『い』で終わる、形容動詞は『だ』で終わる」——ここをもう一度押さえ直したうえで、今日のテーマへ。


助動詞というのは、その名のとおり「動詞を助ける」言葉です。

「開ける」に「たい」を付ければ「開けたい」(希望)、「られる」を付ければ「開けられる」(可能)。

「ない(打ち消し)」「た(過去)」「ます(丁寧)」「そうだ(伝聞・様態)」「ようだ(比喩・推定)」「れる/られる」……代表選手たちを順番に並べて見ていきました。


これらの意味を正確に捉えることが、文章を正確に理解するために必要です。


「シン・読解力」で出てくる以下の問題にも挑戦してみました。

中学生の正解率が40%程度。

こういった文を理解できることは何かを学ぶ際に極めて重要だと思っています。 今のうちからじっくり鍛えていきましょう!


Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある。

問:この文脈において、『Alexandraの愛称は( )である』の空欄に当てはまる最も適当なものを、下の選択肢の中から一つ選びなさい。

(1)Alex、(2)Alexander、(3)男性、(4)女性


🏺 長文読解&探究

題 :岩井克人「おカネとコトバと人間社会」(『学ぶということ〈続・中学生からの大学講義〉』ちくまプリマー新書)

種類:評論文

語彙:立場、研究、流通、共同体(コミュニティ)、掟、村八分


要約:筆者は「コトバはボコっと出現したのではなく、徐々に生まれてきたのだろう」という立場をとる。おカネもコトバもなかった時代の共同体では、人々は表情や身振り、贈り物とその返礼の繰り返しでつながっていた。お歳暮やお中元といった日本の慣習も、その古い時代の名残である。そうした「顔の見える」共同体は、お互いに依存し合う美しい社会であると同時に、掟を破れば村八分にあうような不自由な社会でもあった。


筆者は岩井克人さん。経済学者で、東大の先生でもありMITで博士号を取った方です。

今回の文章は接続詞が少なく、書いてある内容が具体例なのか根拠なのかの読み取りが難しかったです。


冒頭の一文が、いきなり難しそうだったのでじっくり解説しました。

一つの文をじっくり吟味して、理解力を身に付けられるのは中学生ぐらいまでだと思っています。

この時間を大切にしたいです。


「私は昔は言葉がボコっと出てきたという立場でしたが、いろいろな研究成果を見てきた結果、今は徐々に生まれてきたという見方のほうが正しいかなと思っています。」


まずこの「立場」という使い方が難しい。

「立場」というのは、その人がどんな考え方もっているのか、何を支持しているのか?ということ。

たとえば「賛成の立場」「反対の立場」と言いますよね。


具体的にコペルニクスの事例を出しました。

昔の人は、空が動いて地球は止まっていると考えていました(天動説)。

それをコペルニクスが「いや、太陽が中心で、地球のほうが動いているんだ」とひっくり返した(地動説)。

同じ宇宙を見ていても、どちらの立場に立つかで世界の見え方がまるで違う——「立場」とはそういうものだという話をしました。

具体的な話は季節講習の天体で扱います。

その後、各段落の要約とそれらのつながりをじっくり見ていきました。


●探究:シュメール人とメソポタミア文明


本文に出てきた「メソポタミア文明」の話から、自然と人類最古の文明であるメソポタミア文明とその文明を築いたシュメール人の探求をしました。


紀元前3500年ごろ、現在のイラク・トルコ周辺、チグリス川とユーフラテス川にはさまれた地域で、人類最初の文明が花開きました。

その次に古いエジプト文明より500年も早い登場です。

500年は一見短そうにも見えますが、先週にやった室町時代と現代くらいの違いがあります。

シュメール人は、楔形文字(くさびがたもじ)を発明し、世界最古の法典のひとつ「ウル・ナンム法典」を生み、その後の「ハンムラビ法典」(目には目を、歯には歯を)へと続く法の文化に繋がります。


シンガポールやバチカン市国に代表される都市国家を形成し、高さ8メートル、全長10キロメートルにもおよぶ巨大な壁に囲まれたものがいくつもあったそうです。

その城壁の中には、さらに城壁がありその中に王族が住んでいたとされています。

まさに進撃の巨人の世界に似ています。


また、天文学にも明るく、十二星座の原型を作ったのもシュメール人だとされています。

星をみて、もうすぐ春だから種をまこうなどと、農業への活用もしていたらしいです。

シュメール人にはあまりにも謎が多く、楔形文字はその後に出てきたどの文明が使う文字にも似ておらず、「宇宙人だったのではないか?」という人さえいることも学びました。

「宇宙人説は確かに面白いんだけど、こういう話は簡単に鵜呑みにしちゃダメだよ。」と添えました。


謎多きメソポタミア文明とシュメール人、まだまだ探求したかったです!

気になるから自分でもメソポタミア文明を調べてみる!と言ってくれた子もいて嬉しかったです。

人は何に興味を持つか自分自身ですら全く分からないため、いろんな分野の探求を文章読解を通じて深めていきたいです。

そして、探求する際に一人で文章を読みこなせる力を身に付けてほしいなと思います。

一人で勉強できるようになれば、世の中がどう変わろうとも自分の力で切り開いていけると思います。


シュメール人(目力、怖い・・・)
シュメール人(目力、怖い・・・)

🧠 クリティカルシンキング

テーマ:「オットーの斧」後編——嘘は本当に「悪い」のか、前提を疑う


「オットーの斧」の最終回です。

おさらいすると、オットーは病気のエルザを救うために、神様の前で嘘をついて金の斧を手に入れた——そんな選択を経て、エルザは無事に回復し、家族は穏やかな日々を取り戻しました。

そして三年が経ったある日、十一歳になった息子フィンが学校から帰ってくるなり、こう言うのです。

「お父さん、今日先生がね、嘘をついちゃいけないって話をしてくれたんだよ。一度嘘をつくと、その嘘を隠すためにまた嘘をつかなきゃいけなくなるんだって。ねえ、お父さんは嘘をつかない人だよね?」

オットーは言葉が出てきません。

今日の問いはここから始まります。

「どうしてオットーは答えられなかったのか?」

「自分がオットーならどう答える?」

「自分がフィンなら、お父さんに何を言ってほしい?」——三つの問いを順番に開いていきました。


いろいろな意見が出ました。

オットーは「怖かったから」「自分のルールを破ってしまったことを、息子に教えることになるから」と話してくれた子。

ある子は、「お父さんが嘘ついていいんだって、フィンに思われちゃうのが嫌だったんじゃない?」と語ってくれました。

それぞれ、ぐっと深いところを言葉にしてくれたなと思います。

「嘘をついたことが無い」というと、それがまた嘘になっちゃうから、そうは答えられない。。。


子どもたちとの議論でこのジレンマにたどり着きました。


自分が息子の立場だったら、お父さんになんて言ってほしい?

ある子は「本当のこと、本当のことを言ってほしい。嘘ついたことないって聞いてたのに、実はあるって分かったら騙されてた気がするから」。

別の子は「逆に、知らないままでいたい。お父さんがそんな人だって思いたくないから、嘘をついてほしい——隠し通してほしい」。

真実を知る痛みを引き受けたい子と、信じている景色のまま居続けたい子。どちらも本音で、どちらも分かります。


ここで、私から話したのは「前提を疑う」ということでした。

今、教室で交わされている議論には、ある一つの前提が存在します。

それは「嘘は悪いことだ」という前提です。

クリティカルシンキングで大事なのことの一つは、その隠れた前提に気づけるかどうか、そしてそれを疑えるかどうかだと、私は思っています。


そもそも「この嘘は悪い事なのか?」

この問いに答えることが、フィンへの回答の第一歩だと思います。


「当たり前」とされていることを、いったん立ち止まって見直してみる。

その小さな習慣が、自分の頭で考える力を育てていくと思っています。


最終的な答えはありません。「真実を伝える」も「隠し通す」も、どちらにも価値がある。

ただ、自分がどの前提に立って、何を大切にして、その答えを選んだのか——そこを自覚できるようになることが、これからの人生でずっと役に立つ力だと信じています。


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